北海道新幹線の2015年度末の一部開業(新青森〜新函館北斗)の話題で注目を集める北海道と青森県。この北海道と青森県にある歴史的建築物において石州瓦の採用が続けざまに決定しました。
北海道では函館市元町にある旧相馬邸の瓦葺き替え工事にて採用され、J形の和瓦、約3,000枚が使われることになりました。
旧相馬邸とは函館公会堂を始め数々の公共事業に私財を投げ打ち、函館発展の基礎を築いた相馬哲平氏の邸宅であり、明治41年から3年もの月日をかけて建築された建坪205坪、敷地面積570坪の和洋折衷の歴史的建築物です。
見学された方々が「全国広しといえども、これだけ見事な公開されている個人の邸宅はそうざらにはないでしょう」と話して帰ると言われる、函館に旅行に行く際は是非とも立ち寄りたい名所です。
一方、青森県では西津軽郡鰺ヶ沢町(あじがさわまち)にある曹洞宗 松源寺にて修繕・保護のための建て替え工事にてJ形の和瓦、約15,000枚が使われることになりました。
青森県における施工実績は(記録に残る限り)初めてとなります。
松源寺は津軽藩と縁の深いお寺で大改修は約120年ぶり。
松源寺には南北朝時代[1336〜1392]のものと推定されており町の指定文化財である板碑(石材を用いて供養のために建てられた碑)と、承応年間[1652〜1655]頃からのものと考えられ天然記念物のクロマツ2本、ケヤキ1本があります。
今回続けざまに決まった歴史的建築物での採用は、石州瓦の歴史・品質・性能を改めて評価いただけたものと考えます。