中国における瓦の歴史の中で特筆すべきは、風水害から住居を守り保護する機能面だけでなく、呪術的な意味合いを込めた装飾性を持っていたことです。
古代中国の遺跡から出土している瓦には、樹木や鳥獣を配したものや、青龍、朱雀、玄武、白虎といった東西南北を守護する聖獣を紋刻したもの、「長生無極」「千秋万歳」などめでたい文字を刻印したものが多く見受けられます。
瓦は飛鳥時代、仏教とともに伝来しましたが、この時呪術的装飾性も同時に移入されます。いわゆる鬼瓦です。それは鯱(しゃち)、帆立、立浪、大国様、鳩など実に多彩で、日本的デザインに昇華されたものになりました。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |